VRエンジニア養成読本を書いたり、VRにおける文字表示を工夫したりする話
ブログでは告知していなかったのですが、VR関係の本を書きました。「VRエンジニア養成読本」という本です。今回の備忘録はその本のこと、ウルトラワイドモニター、VR機材置き場、VRにおけるフキダシ(文字)表示実験の話など。
VRエンジニア養成読本
桜花一門さんの呼びかけに反応してVR本の執筆に参加しました。
いつの間にか発表されてたみたい。巻末にUnityを使ってその場のノリでVRジェネラティブアートを作る記事を書きました #Unicessing #VR https://t.co/Aeu7VF0jPd
— n_ryota (@n_ryota) 2017年3月28日
以前Processingでゲームを作ったり、プログラミングについて学ぶ本は書いたことがあったのですが、VRの本やUnityの本は、はじめてです。
著者の情報や詳しい内容については、下記ページへ!! スマホを使うタイプのものから、Oculus Rift、HTC VIVE、HoloLens、3Dプリンタまで非常に幅広い内容になっています。
gihyo.jphttp://amzn.to/2r4QC4d
私の他に、敬称略で著者名を並べますと、山本晋平(やまもとしんぺい)、ようてん(youten)、そむにうむ@森山 弘樹(もりやまひろき)、高橋建滋・桜花一門(たかはしけんじ・おうかいちもん)、中地功貴(なかじこうき)、森雅希(もりまさき)、津田裕之(つだひろゆき)、島田侑治@ゆーじ(しまだゆうじ)――というように、VR界隈のTwitterでもよく見かける方がたくさんいますよね!
VRエンジニア養成読本 (Software Design plus)
- 作者: 養成読本編集部編
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2017/04/11
- メディア: 大型本
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VRエンジニア養成読本の見本誌届きました! 誌面はこんな感じです。#VR https://t.co/685TSrluZ8 pic.twitter.com/yiydr27VSI
— n_ryota (@n_ryota) 2017年4月8日
私が担当した記事のサンプル動画はこんな感じ。
VRエンジニア養成読本( https://t.co/2rqp2v2zY1 )のサンプルとして作成したジェネラティブVRアートデモはこんな感じ。その場のノリでプログラミングして遊ぶのも楽しいものです! #VR #Unity #Unicessing #GenerativeArt pic.twitter.com/GibrXKzoQn
— n_ryota (@n_ryota) 2017年4月13日
あと、この本のサンプルに同梱する形でUnicessingのトライアル版を無償提供しています! 製品版も12ドルぐらいですけど。
Unicessingを使う方の本体コードは100行強と短めなので改造もしやすいのではと。
VR的な表現、工夫を意識しつつも、VRに関係なく役立つような「作り方」の話も盛り込んだつもりです。
今回、共著だったので、いろんな著者の原稿が見れて、なおかつ自分で全篇書かなくて一部に集中でき、短期間で出版もできてすごくよい経験ができました。
なお、執筆後ひとつ気になってるのは、本の中挿絵(写真)でHMDかぶってファイティングポーズ人物がいったい何と戦っているか、です。
さて、共著のVR本といえば、VRコンテンツ開発ガイドという本も5月に出ました。こちらに私は関わってませんが、のっけから濃い内容でオススメですのでよかったら両方買ってください!:D
- 作者: 西川善司,古林克臣,野生の男,izm,比留間和也
- 出版社/メーカー: エムディエヌコーポレーション
- 発売日: 2017/05/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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番外編
2016年の年末ごろ、上記サンプルを作ろうとして違う方向に行ってしまっていたときのつぶやきはこちら。
UnicessingとTouchを使ってGenerative Artなサンプルを作ろうとしたら、気づくとゲームっぽいアクションになってしまう。楽しいアクションが作れそう。しかし、楽しいけどコレじゃない、サンプルはこれじゃない…
— n_ryota (@n_ryota) 2016年12月29日
その別サンプルの動画がこれです。
昨年VRでリーチの長いパンチをやって面白くて遊んでたプログラムの動画。右でガードしつつ左パンチとかもやる予定だったけど、格闘の方向でやってくとARMSに似せてるみたいに見えるw ので他デモを先に作ろう #Unicessing #oculus #screenshotsaturday pic.twitter.com/HLm3gNqd0n
— n_ryota (@n_ryota) 2017年1月15日
書籍のものよりだいぶ分かりにくいコードなのですが、遊ぶと楽しいです。
セールでモニターを買う
さきほどの本の原稿料を期待して…モニターをようやく新調。
2万以下で買ったLGのモニター、コンパクトでワイドなので、狭い机で接近して使わないといけない状況にピッタリな感じ! 自宅Unityでようやくシーンとゲーム画面を並べられる…>< pic.twitter.com/Ll7jBfnEn5
— n_ryota (@n_ryota) 2017年4月1日
普通に大きいモニター置ける人はそれを選ぶ方がいいと思いますが、机の奥行きもあまりなく接近して使う必要があったりしたので、値段も含めてうちにはちょうどよかったです。以前が17インチだったのでそれに比べて快適すぎる。コンパクトかつウルトラワイドなモニター。
※VR以外は基本iMac使っていたのでWindowsデスクトップは17インチモニタだったのです。Macbook Airでも仮想マシンでWindows使っていたけどこちらもノートなので。
モニターどんどん低価格化してるうえに、Amazonのセールはあなどれないですね。そういえばAmazonが4KテレビなFire TV Editionなんてものも発売するらしいですが、PCとの相性はどんな感じなのかな。
あとこのモニターがある机の下には、PCとVR機材を置いてあります。
机やPCの上に置いてたVR機材を置く場所をようやく作った(300円) pic.twitter.com/rMHByUDBgV
— n_ryota (@n_ryota) 2017年4月15日
VR空間でフキダシナビを出す実験
声やナビキャラのジェスチャ、看板、あるいは簡単な矢印的意味合いのオブジェで済むならその方が自然だとは思うのですが、いろいろ用意できなかったりするケースありますよね。
そういった場合、VR上でフキダシ的に文字表示できると便利なのでは、と思い実験。
#VRWalk のローカル環境で試したんだけど、テキスト表示を吹き出しにするの、結構ありな気がする pic.twitter.com/t39geOsjoo
— n_ryota (@n_ryota) 2017年4月3日
VR空間上のなにかのキャラにあわせて文字を置くときは、3D映画の字幕みたいにカメラから一定距離に置いてしまうと、焦点をあわせずらくなってしまいます。そうすると読みづらくて疲れたり、邪魔になる感じがするので、実際にそのキャラの近くに文字を置くと見やすく、自然になります。
Twitterなどで見る2D画面だとどの奥行きに置いてあっても変わらなく見えますが、HMDなどの3D画面で見るときは全然違うんです。
それともうひとつコツがあります。
このままだと、キャラが遠くにいると文字が小さくなりますよね。それはそれで声が小さい表現などとしてはよいのですが、ナビとして使うにはマズイし、現在のHMDだと小さい文字は内部解像度をあげないとジラジラして見るに耐えません。
そこでカメラと距離が離れたときは文字やフキダシも拡大するような処理を入れておく(&離れ過ぎたら消す)と、どこに居ても読みやすくできます。
VR Walkに本格的に組み込んだ様子はこちら。
#VRWalk Ver.0.38に更新。展示向けにフェアリー(蝶)がフキダシでガイドしてくれます。フキダシはHキーでOn/Off可。設定画面でY押すと日/英切替(次のフキダシから)。あと鳥を追加。#vr #oculus #screenshotsaturday pic.twitter.com/Httwgx1W51
— n_ryota (@n_ryota) 2017年4月21日
※フキダシじゃない方のガイド文字は、前から実装していたやつでカメラから一定距離に表示するタイプです。
次はたぶん、UniteやTokyo Indie Festの話になりそうですー